建築家の西村佳大さんが設計し、2021年4月に完成した自邸は、学生時代に構想したコンセプトを実現した個性的な家。家を形作る素材の一つひとつ、選ぶ家具やインテリア小物の1点1点に至るまで妥協せず、こだわり抜いて作り上げた住まいの中で、risoraも存在感を放っていました。

縦にまっすぐ伸びるアスパラをモチーフに、幹をスキップフロアで囲む

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▲愛車はポール・スミスカラーの大好きなミニ。クルマの色に合わせてレンガやエントランスドアのカラーを選んだ

西村さんのご自宅は、その名も“アスパラの家”。細くまっすぐと上に伸びるような空間のコンセプトは学生時代の卒業制作として考案したもので、「僕の建築家人生の処女作として位置付けているものなんです」と西村さん。
中央に幹のような柱があり、それを囲むようにして階段とフロアがぐるりとつながっています。床や天井も階段に合わせて、放射状に広がるデザインになっており、床の素材を貼り分けたり、小さなスポットライトを取り付けたりして空間を区切ること、強弱をつけることができるようになっているそう。

「学生時代から狭小住宅に面白さを感じ、興味をもっていました。でも床面積が小さいと、どうしても階段が邪魔に感じてしまいます。そこで、階段そのものに住んでいるような、階段を登るごとに場面が展開していくような家ができたら面白いだろうなと思っていました」

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▲中央の幹部分をぐるりと階段が囲み、複数のフロアで場面展開していくようなアスパラの家

自邸を建てることになり、せっかくなら思い入れの強い“アスパラの家”を建ててはどうかと提案したのは、学生時代の同級生だった奥様の麻里奈さん。コンセプトはそのままに、現在の家族のライフスタイルに合わせた住宅に落とし込んで実現させました。

斜面に建っているため、エントランスは地下1階。グリーンの扉を開けて中に入ると、商談や打ち合わせができるスペースと、簡易的な仕事スペースがあります。階段や壁面をまるでギャラリーのように活かし、西村さんの好きなアイテムを並べているそう。

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▲入り口を入った地下1階は、お客様を迎える打ち合わせスペース兼仕事場。階段部分はコレクションしているチェアを置いてギャラリーのように

階段を上りながらトイレや手洗いスペースを経て、最初に現れる広いスペースはキッチン&ダイニング。そこからさらにもう一回りすると、リビング&子どもスペース。さらにもう一回りで寝室、最上階にランドリーとバスルームを設けています。

「空間を区切るドアはトイレのドアくらい。他は全てオープンにつながっているのですが、フロアがぐるりと回りながら展開していくので、ほどよく視界は区切られます。丸見えにならず、ほどよく安心感があるんです」

ダイニングの上は吹き抜けにし、床ではなくネットを張るというアイデアで空間に抜けをつくっています。ネット部分は、時には4歳になる息子の颯くんの子ども部屋として、また時には家族が寝転んで団らんできるスペースとして、自由に使っているといいます。

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▲ダイニングの上に張られたネットは、子ども部屋のようなもの。大人が乗っても平気で、ごろりと横になって映画を見ることもよくあるそう

選んだものは一生愛する、モノ選びの基準

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▲階段とつながっている銅製のキッチンカウンターは100社以上に断られ続け、ようやく引き受けてもらえる会社を見つけたそう

“アスパラの家”で目を惹くものの一つが、素材へのこだわりです。階段を歩けば、タイルを張った段があったり、異なる木材を張った段があったりと、足触りを変えることで空間を展開していく工夫がされています。カーペット敷きのフロアがあれば職人の技術が光る木質床のフロアもあるなど、空間の魅力を最大限に活かす素材選びをしています。

一番のこだわりは、銅製のキッチンカウンター。ピカピカに光っていたカウンターも、住み始めて数ヶ月で落ち着いた色合いに変化しました。

「時が経つほどに味わいが増す素材が昔から好きです。よく“経年変化”と言われますが、僕は“経年昇華”と表現しています。一緒に過ごした年月が長いほど、むしろ価値が上がるようなものや、メンテナンスをしながら長く使っていける素材が好きで、アスパラの家にもそういう素材やモノを多く選んでいます」

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▲チェア好きで、ヘッドオフィスにも自宅にもコレクションが。ミッドセンチュリー期につくられたヴィンテージ品も多い。一部は販売も行っている

“アスパラの家”は、こうしてこだわりを持って選んだモノが活きるよう、そして家族がのびのびと過ごせるよう、トータルで空間を作り込んでバランスを保っています。

「どの場所にどんな機能を付けるか、どんな家具や家電を置くかについては、設計と同時に作り込みました。たとえばキッチンでは、冷蔵庫に合わせてぴったりの空間を作りました。引き出しを開けたときに階段とぶつからないか、搬入経路は確保できるかなど、かなり綿密に計算しています。もともとモノが大好きで、理想のモノが手に入るまでかなりしつこく探すタイプです。そして好きになったものは一生愛します(笑)」

屋上テラスにあるテーブルも、アメリカの車メーカーで使われているものを取り寄せたものだそう。

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▲浴室は建物最上部にある。屋上テラスは洗濯物を干すほか、景色を眺めながら仕事をしたり食事をとったり家族団らんをしたりと、多目的に使えるスペースに

颯くんと釣りを楽しんだ後は屋上のテーブルで釣った魚を捌くなど、気に入ったモノはとことん家族で愛しながら使っています。

risoraは空間に合わせて“飾れる”エアコン

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risora Custom Styleのプラムを、西村さんが好きで集めている雑貨コレクションの飾り棚の一角に設置

“アスパラの家”に置かれているものは、どれも西村さん自身が惹かれたもの、好きなもの、リスペクトしているもの。大切にしてきたコレクションは、この家の壁面に設けられた棚に飾られることになりました。
そして同じ空間に、ルームエアコンrisoraも収まっています。

「家具や家電のほとんどは、設計の早い段階で決めていました。エアコンをrisoraにすることも最初から決めていて、あとは色を何にするかで多少迷ったくらいです」

リビングの壁面には、risora Custom Styleのプラムをセレクト。深みのある暖色系カラーが、ミッドセンリュリーデザインの名作照明や、ヴィンテージアイテムの質感とマッチ。エアコンも棚のコレクションのひとつのように、ほどよいアクセントになりながら馴染んでいます。

ダイニングスペースの階下、エントランススペースの奥には、モスグリーンのrisoraを設置。こちらのカラーは、扉に合わせてセレクトしています。

「この扉は、大好きなクルマの色に合わせました。ミニとポール・スミスとのコラボレーションモデルで、きれいなロイヤルブルーなんです。入り口から見ると、クルマ、扉、risoraまでコーディネートされていると思います」

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▲入り口から見える地下1階フロアのエアコンは、クルマと玄関扉に合わせてモスグリーンを選択

アスパラの家に設置しているrisoraは全部で3台。最後の3台目は、寝室に設置しています。壁の色に合わせて選んだrisora Custom Styleのオリーブ。グレイッシュなカラーで、空間に馴染みやすい1色です。

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▲寝室にはrisora Custom Styleのオリーブを使用。グレーの壁に合わせて、少しだけ色相をずらしたニュアンスカラーを合わせたことで空間にリズムが生まれる

「寝室の壁をブルーグレーにすることを決めていたので、risoraもそれに合わせて選びました。risora Custom Styleのラインナップの中には無彩色のグレーもあるので迷いましたが、壁紙に完全に合わせるのではなく、少しだけずらした色を選ぶことで空間のアクセントとなるようにしました」

3台のrisoraがそれぞれの空間に馴染み、空調機器としてだけでなく、インテリアとしての役割も果たしています。

「risoraはスマートで薄いデザインと、豊富なカラーももちろん魅力ですが、室外電源が選べることも決め手でした。僕の場合は棚に飾るように設置したかったので、目立つ位置にコンセントがあったり、そこから電源コードが出ていたりすると空間を台無しにしてしまいます。risoraはインテリアとして使える、“飾れるエアコン”だと思っています」

緻密な設計で作り上げた理想の空間に、エアコン選びの楽しみもプラス。飾りたい壁面があったら、「risoraで飾る」ことも選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。

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西村佳大(にしむら けいた)
1985年千葉県生まれ。2007年、ICS COLLEGE OF ARTS 卒業。卒業後、Sturdy Style 一級
建築士事務所、株式会社ビー・ツーを経て、2013年にスタジオすぅ設立。主に個人住宅の
設計に携わる。スタジオにはインテリアショップも併設し、空間だけでなくライフスタイ
ルアイテムまでトータルで提案している。

スタジオすぅ
http://suuu.jp/

risora Custom Styleの詳細はこちら↓

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