No.568 沖縄県立芸術大学 様
沖繩県
首里城にほど近い場所にある沖縄県立芸術大学。沖縄特有の美術、工芸、音楽、芸能の教育に具体的かつ積極的に取り組まれています。今回、美術棟の資料保存室の湿度対策として、除湿量の大きい一体型除湿機(クリスプ改装品)を4台採用いただきました。導入の経緯や使用感について、大学事務局の大城様にお話を伺いました。
大学にとっての”宝”である学生の健康と美術備品の保管を
除湿機の導入により守ることができました
事務局総務課 主事 大城 裕次 様
沖縄の豊かな風土が培う芸術文化
沖縄県立芸術大学は、音楽や絵画のほか、紅型に代表される染色や、沖縄特有の植物繊維を用いた織、琉球漆芸の技法を学ぶ漆芸など、日本文化においても特に個性豊かな沖縄の工芸技術や芸術文化を学ぶことができる、国内にある芸術大学の中でも特にユニークな大学です。
沖縄という地理的特性を活かし、台湾、中国、インドネシア、タイ等アジア各国のほか、イタリアやドイツなど、海外の12大学と芸術・学術交流協定を結んでいます。協定大学からは多くの交換留学生を当大学に迎えており、展覧会や演奏会活動による交流も積極的に行っています。
社会連携事業も活発で、中でも最も大きいプロジェクトが、当大学のすぐそばにある首里城の復元事業です。2019年10月に正殿内部から発生した火災により、正殿をはじめとする9施設が焼失してしまったことは、ショッキングなニュースとして全国でも報道されたかと思いますが、当大学では彫刻専攻の教員と卒業生が焼失した彫刻物の復元製作に携わりました。製作を担当した彫刻物は無事引渡しも完了し、2026年秋予定の正殿竣工とともに一般披露される予定です。
製作を担当した木彫刻の一部
中庭で行われるバリガムラン&舞踊サークル『クンバンマス』の様子
花ブロックを使った沖縄らしい建築デザインが印象的な大学施設
もともと沖縄は雨が多く湿度も高い地域ですが、特に当大学がある首里地区は、高台にありながらも湧水が出て地下水も豊富です。そのため沖縄の中でも湿度が高く、結露やカビには常に頭を悩ませていました。
大学内は7つの棟に分かれていますが、美術棟が空調の更新を迎えた際に教授から相談があり、美術資料室の手前でデッサンや造形の授業を行なっていたところ、湿度の高さとカビ臭で体調を崩してしまう学生がいるということでした。学内の環境のせいで学生の体調に悪影響があってはいけませんので、早急に対策を打つことになりました。
美術資料室は半地下にあり、学内で特に湿度が高いにも関わらず窓もなくコンクリート打ちっぱなしのため、天井や壁面にエアコンを設置することができません。その影響として考えられるのですが、年2回行なっている施設の定期点検で、保管している石膏等の美術備品の状態も良くないことがわかりました。備品保護の観点からも、除湿対策を急ぐ必要がありました。
悩みを相談した設計事務所からは、最初、床置きの除湿機を提案されました。ただ、美術資料室にはデッサンや彫刻で使用する石膏などが保管されており、床置きタイプだとスペースを取られ、転倒のリスクも増えます。美術の教員からも、できるだけ空間を保ちたいという要望が上がっていました。
以前は、美術資料室に保管されている石膏にカビが生えてしまうことも
天井に設置でき、かつ水捨て不要の除湿機を希望したところ、施工会社の沖縄エンジニヤ様からダイキンの天井裏除湿機を提案されました。ドレン管を通すだけで水捨ての手間がかからないことも良く、すぐに導入を決めました。
導入後は湿度に関するあらゆる問題が一気に改善し、驚いています。学生が体調を崩すことがなくなり、資料にカビが生えることもなくなりました。授業で使用する石膏も高価なものですが、カビ問題が解決したことで買い直す必要がなく無駄が無くなりました。水捨て不要なので職員の手間もかからず、清掃業者への委託も必要ありません。吊り下げ式なのでスペースもすっきりしましたし、音も気にならないレベルです。とにかく良いことづくしで、一石二鳥といわず一石五〜六鳥ぐらいありそうですね。
改装用チャンバーを取付け、一体形除湿機に
除湿対策をすることは学生を守る、そして永く続く芸術を守ること
当大学の授業で扱う材料や楽器などは高価なものも多いですし、中国や台湾、他アジア各国との関わりもあり、貴重な資料も多く保管されています。学内施設の湿度管理をしっかり行い、それらの材料や楽器、資料等を守っていくことは、我々のとても重要な任務だと考えています。
そして何より芸術の力を信じ、ここに通い学ぶ学生の健康を守ることです。学生は大学にとって“宝”ですから。未来の芸術を担っていく学生が、学びを深め創作に打ち込める環境を、今後も整えていきたいと思っています。
株式会社沖縄エンジニヤ 大田様
沖縄県立芸術大学様より「天井設置タイプで、かつ水捨て不要の除湿機へ変更したい」とご相談を受けました。ただ、これまで湿気対策として用いられていた換気扇だけでは十分に除湿はできないだろうと感じていました。また首里城からの雨水が酷いため、エアコンで除湿を行う場合、雨水で水没する恐れがあるため除湿機を設置できない、という課題もありました。ダイキンの一体型除湿機(クリスプ改装品)は除湿量もパワフルですし、室外機も不要なため、今回のご相談にはピッタリだと思い提案させていただきました。当初工期よりも短縮することができました。
沖縄県宜野湾市に本社を置く空調・給排水設備の設計から施工、メンテナンスまでを担う総合設備工事会社です。平成5年の設立以来、地域に根ざし、ダイキン特工店として高い技術力を活かしたサービスを提供しています。
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