省エネと快適を両立するお部屋に合ったエアコン畳数の選び方

最近、冷房に比べ電力を使う暖房に着目し、畳数ごとに暖房最大能力値が同じなら、本体代や電気代の面から畳数が小さいエアコンでも十分…という理論を見かけますが、実際その理論は正しくありません。

暖房最大能力が同じでも、エアコンはそれぞれの畳数に合った能力を発揮するときに最も省エネになるよう設計しています。具体的には、熱交換器、圧縮機のサイズ、プリント基板による制御等を機器ごとに最適化して設計しています。そのため畳数に合っていないエアコンを取り付けた場合、非効率的な運転をする時間が長くなる可能性があります。

広い部屋を小さい容量のエアコンで空調することは、いわば軽自動車がフルアクセルで走り続けているような状態で、燃費が良くありません。
畳数に合わせたエアコンを選ぶことで、設定温度に素早く到達し、安定運転に切り替わるため出力に無駄がなく、部屋の温度変化も無理なく調節できます。
エアコンの性能を充分に引き出し、省エネ効果と快適さを両立できます。

最近の気密性の高い住宅は、窓を大きくとるケースも多く、夏の日差しや熱が部屋に入り込むため、適用畳数が小さめのエアコンを選ぶと「お部屋が冷えない」「思ったより電気代がかかる」ことにもなりかねません。
適正サイズを選ぶとともに、設置するお部屋の環境も考慮してエアコンの畳数は選びましょう。

キッチンと続きのリビング

• コンロなどの熱源 冷
• 換気扇 冷 暖

二間続き 冷 暖

高層階（屋根に近い）冷

吹き抜け（天井が高い）

冷 とくに暖

日当たり

• 南向きの部屋 冷
• 北向きの部屋 暖

ガラス戸が大きい 冷 暖

お部屋の広さに対して、ギリギリの状態のエアコンより、余裕を持った能力のものを選んだ方が快適性や省エネにつながります。