No.594 株式会社 アグリリンク 様
広島県福山市
有限会社美作農園
代表取締役 小川博己様
異業種からイチゴ栽培へ新たに参入したアグリリンク様。複数品種のイチゴを楽しめる観光農園の開設に向け、美作農園様の支援を受けながら、地域や施設の条件に合った農園づくりを進めています。
美作農園の小川様に、アグリリンク様の農園づくりについて伺いました。
アグリリンク様の施設計画では、品種や栽培方法に加え、ハウスの構成や冷却設備も含めて施設全体を検討しました。その中で大きなテーマになったのが、外気温が高い時期の温度管理です。近年は秋になっても高温が続き、定植後の生育に影響することがあります。
そこで採用したのが、冷水を循環させてイチゴのクラウン(株元付近)を冷やす「クラウン冷却」です。
ハウス全体を空調するには、夏場に大きなエネルギーが必要です。クラウン冷却なら、生育に重要な株元付近を狙って冷やせるため、効率的に栽培環境を整えられ、省エネにもつながると考えています。せっかく花芽分化が進んでも、定植後に高温が続けば生育が遅れてしまいます。定植後も必要に応じて株元付近を冷やせる点に期待しています。
空冷チリングユニット
福山市で物流事業を中心に展開する丸加グループでは、新規事業として観光農園の開設を計画しています。アグリリンク様は、その計画の具体化に向け、イチゴ栽培に適した栽培システムや設備の検討を進めています。異業種から農業へ参入するにあたり、品種や栽培方法に加え、ハウスのつくり方、冷却設備、温度管理など、農園づくり全般についてご相談をいただきました。
当園では、自らイチゴ栽培を手がけるほか、企業の農業参入支援の経験もあります。これまで培ってきたノウハウを生かし、栽培計画から設備計画まで、農園づくりを一緒に進めることにしました。
同じイチゴ栽培でも、地域や施設によって条件は異なります。
初期設備は過剰にせず、その場所に合った構成を考え、必要に応じて後から追加できる余地を残しておく。柔軟な考え方を大切にしています。
そのため、既存システムをそのまま当てはめるのではなく、地域の気候やハウスの規模、栽培方法に合わせて栽培システムを構成しました。
クラウン冷却設備を具体化するにあたり、岡山県内で、すでにチラーを使った冷却システムを導入している農園の事例も参考にしました。
さらに、ダイキン製チラーの導入実績がある九州の上寺いちご園様には、美作農園様とダイキンHVACソリューション中四国の担当者が訪問し、オール電化によるイチゴ栽培について話を伺い、ハウスや設備を実際に確認しました。
視察した設備をそのまま導入するのではなく、そこで得た知見を参考にしながら、アグリリンク様に適した冷却方法を検討しました。
イチゴ栽培には香川県の産学官合同で開発されたシステム
「いちご楽ちんシステム」を採用
アグリリンク様では、今回の施設を観光農園として展開する予定です。施設内では複数品種のイチゴを植え付けており、品種ごとの味の違いを楽しめることも、今後の観光農園ならではの魅力になると考えています。
福山市で物流事業を中心に展開してきた丸加グループにとって、今回の取り組みは新たな事業領域への挑戦でもあります。地域に根ざした新しい観光・農業の場として、多くの方に親しまれる農園になることを期待しています。
空冷チリングユニットによるクラウン冷却を活用し、実際の生育や収穫状況を見ながら、秋口や春先など、外気温やハウス内温度が上がりやすい時期を中心に、冷却する時期や方法の効果を検証していきます。
これまで培ってきた栽培ノウハウに、空冷チリングユニットによる冷却技術を組み合わせ、アグリリンク様のイチゴが育ちやすい栽培環境の整備と、魅力ある観光農園づくりを支えていきたいと考えています。
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