No.543 九州旅客鉄道株式会社 様
福岡県福岡市
九州旅客鉄道様は、九州一円のネットワークを活かして、旅や暮らしをゆたかにする多彩な事業を展開されています。この度、業務の省人化のため、空調機器の遠隔管理ができる「アシスネットサービス」をご採用いただきました。
博多設備区 副区長 白濵貴志 様
鉄道の設備保守・維持において労働人口の減少により、これまで以上に効率化や遠隔での管理が求められています。しかしながら、常時人のいない機器室や保守拠点から片道2時間以上かかる現場もあり、設備保守に苦慮しています。
機器室の空調機は万が一故障をしてしまうと、機器室内の信号や電力関係設備の故障につながり、最悪の場合は列車の運行に影響を与えかねません。いかに故障を早期に発見し、復旧させるかが重要になってきます。
省人化の観点から遠隔監視サービスの導入を検討し、採用比率が高い上位空調メーカー3社にヒアリングをしました。アシスネットサービスは、これまで定期点検を行っていた価格より大幅に削減ができるだけでなく、異常時は私たちが気付く前に異常のメールが届くので、速やかに対応することができます。加えて、圧縮機の運転時間の見える化により、効率的な空調保全ができる点も評価対象となりました。自前でシステム開発をすることも検討しましたが、開発期間やコストをかけずに導入できるため、採用を決めました。
導入後はエラーコードが事前に把握できるので、保守員による現地への一次対応が省略されました。実際に、博多設備区から20キロほど離れた機器室でスイングモーターの不具合が発生し、異常の通知メールによって、即座に作業員と部品の手配をした事例もありました。期待していた保守員の工数削減やリードタイムの短縮といった導入による効果を実感しています。
また、JR九州社内の建築や機械関係の定期報告会において特別賞を受賞し、鉄道業界の事例発表会でも報告することになりました。事例発表会ではご出席されたJR各社や私鉄・民鉄でも、人手不足は共通の問題として抱えられており、多数の問い合わせや連絡をいただきました。
施設総合技術講演会 特別賞
博多設備区 古田 様
空調機の更新は、今まで一定の経過年数で行ってきましたが、今後は稼働状況に応じ最適なタイミングで実施していきます。機器室で空調機更新が発生した場合は、アシスネットサービスを標準仕様にすることにしました。また、JR九州が所有している駅舎や駅ビルにおいても用途に応じて、アシスネットサービスと遠隔点検や遠隔応急運転、緊急出動が可能なエアネットサービスシステムを使い分けて導入したいと考えています。遠隔監視サービスを導入することによって、管理の効率化を図っていくと共に、作業工数の削減や働き手の確保、従業員の働き方改革にも繋げていきたいと思います。
博多設備区 副区長 白濵 様(中央)
博多設備区 沓屋 様(右)
ダイキン工業株式会社 九州サービス部 真崎(左)
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