水配管レス調湿外気処理機DESICA デシカ > 採用事例 > オフィスの新築
住友商事京橋一丁目ビル 様(東京都・中央区)
用途:オフィスビル(10階建て)
竣工年月:2010年12月(予定)
延床面積:9,484.42m2
建築主:住友商事 株式会社 様
設計・管理:株式会社 日建設計 様
採用機種:DESICA×72台
高顕熱ビル用マルチ×44台
エアネットⅡ(保守契約)
エアネットⅡ(保守契約)
我慢する省エネではなく、『快適と省エネ』を両立できる『DESICAシステム』の今後に期待。
住友商事株式会社
建設不動産本部長
総合建設開発部長 理事 井上 弘毅 様
- 我々は過去数十年前から省エネに関する取組みを実施してきたが、従来よりも空調機の設定温度を上げ、我慢をしながら行う省エネが本当の意味での省エネではないと思っています。
- 我慢をした結果、本来1時間で終わるはずの仕事が2時間もかかってしまっていては、まさに本末転倒ですしね。
- そういった疑問の中でDESICAは、エネルギーを使わずに快適な室内環境を作ることができる、時代の流れに合った商品といえるのではないでしょうか?
- 私自身、ダイキンさんのショールームで夏の除湿と冬の加湿を体感しましたが、夏は室温が高いのに暑く感じない(湿度が低い)。冬は室温が低いのに寒く感じない(湿度が高い)。という湿度が体感に与える影響を自分自身で感じることができたのも、採用を決めたポイントです。
- ただ、製品化されて3年足らずの商品なので、全熱交換器等に比べ実績が少く、採用に当たってリスクがあることも理解しています。
- しかし世の中に良い物を広めるには、誰かがやらなければならない! そして住友商事は良い物を世の中に広める役割を担っている会社だと思っています。
- 今回、設計をお願いした日建設計さんは業界No.1の設計事務所であり、ダイキンさんは国内業務用空調シェアNo.1の企業です。そして我々3社には、これまでの実績で積重ねた信頼関係があります。
- 課題があるから挑戦する(徹底的にやる)、我々ならできるという強い信念のもと、DESICAがビル用マルチに匹敵する業界のスタンダートになるよう一緒に取組んで行きたいと思います。
- 今後、住友商事では首都圏で10,000m2~50,000m2クラスの物件を予定しています。
- 今回の物件での実測検証を踏まえ、上記物件での採用も検討しておりますので運用面も含めてノウハウを蓄積し、DESICAをより良い物に発展させて行きたいですね。
株式会社日建設計
設備設計部門
設備設計室 主管 鈴木 聡 様
- 住友商事様は自社保有ビルの優位性の一つとして「環境性」を掲げています。「夏期28℃設定の快適なオフィスは作れるか?」設計初期段階に、住友商事様主催の次世代オフィス研究の一環として、デシカ研究会を立上げ、リスク分析を行い、筑波で実機の運転状況を見てデシカシステムを採用した環境性能の高いテナントオフィスビルにチャレンジすることになりました。
- デシカはエアバランス、臭気、暖房時加湿立上時間などにデリケートな面があり、設計が難しいですが、住商グループの皆さん、ダイキン工業さんと積極的に意見交換を行ない、制御系などに若干の改良を加えたりしながら、機器のポテンシャルを最大限引き出す検討をしています。
- 従前のマルチシステムで天井内に外気処理機を設置する場合には、天井内に加湿用給水管が必要となることから、給水管にシームレス樹脂管を使うなど、水損リスクに大変気を使って設計してきましたが、デシカにはそれが必要ありません。大きな進歩だと思います。
- 顕熱・潜熱分離空調方式にて潜熱負荷を適切に処理し、顕熱空調側の熱媒の温度を上げるデシカの省エネ技術は、パッケージ空調方式のみならず、冷水温度を上げて冷凍機のCOP向上を狙うセントラル空調システムとの組合せなどへの応用にも期待できると思います。
- デシカシステムでは、システム全体の冷媒蒸発温度を高めにすることが効率的であるため、同一系統内の室内機には、できるだけ平均的に熱負荷を処理させたいと考えますが、オフィスでは部分的な高負荷や小間仕切による異なる負荷対応などがあるため、これらへの適切な対応も今後の課題となってきます。
- 今後、京橋一丁目計画では、運用時にデシカの性能を検証し、エコカーのスポーツモードのように快適性と省エネ性を共存させるためPMVとCO2排出量による性能の「見える化」などを検討していく予定です。