コンクリートのモダンな建物に13の入院個室と2つの大部屋を有する産婦人科「たかき医院」。地域の人たちに向けたギャラリー展示や催しなどが随時開かれており、“コミュニティー”としても親しまれている。
●既設の吸収式冷温水機の使用年数が長くなり、その補修部品が徐々に入手困難となり、故障して空調停止してしまうことを懸念されていました。
●また、灯油価格の乱高下が原因で光熱費が大きく変動していたため燃料転換を検討されていたこともあり、空調更新のご相談を受けました。
●病院という施設の特性上、空調を一時停止する工事は、患者さんに負担や迷惑をかけるのでできません。そのため、既設配管を活かした工事をご提案し、工事期間の短縮を実現できました。
●工事を検討していたとき、展示会で熱源ユニットとハイドロユニットの分散設置が可能なスタイルフリーチラーJIZAIを知りました。倉庫として使用していたコンテナを活用し、防雪対策も含めた最適なご提案ができると思いました。
●熱源ユニットは高置台兼防雪フードに見立てた既設のコンテナに格納し、ハイドロユニットを機械室内に設置しています。冷温水配管が屋内で完結できるので凍結の心配もありません。
●館内はJIZAIと既設ファンコイルによるセントラル空調と、同時に導入されたVRV Hによる個別空調を組み合わせた空調システムにすることで、吹き抜けがあるひらけた場所でも快適な空調環境になっています。
●制御については、各入院個室にワイヤードリモコン(個別空調)を、ナースステーションに一括制御が可能なフロアリモコンを設置しており、空調の温度調節と管理の容易さが備わっていると思います。
●メンテナンスは冷・暖房が切り替わる時期、つまり半年に一度定期的に行っていく予定です。まずはこれから初めての冬に向けて、万全の凍結対策を行っていくつもりです。
●空調設備を入れ替えたのは、この場所に医院を建てて以来ですので17年ぶりです。まだ冷房のシーズンを迎えたばかりですが、快適さを実感できています。
●空調更新前の一番の課題は吹き抜け構造ゆえ、夏になると2階の廊下部分やナースステーションなどの共用スペースが、とても暑くなってしまうことでした。
●それが空調更新で劇的に改善され、入院されている方々には快適に過ごしていただいていると思いますし、スタッフもとても喜んでくれています。
●また、急に暑い日や寒い日が来ても気温に応じた空調設定をしやすくなったうえ、場所によっての大きな温度差も無くなりました。夏期の湿度も、更新前よりずいぶん下がったように感じます。
●これまでになく快適に夏を過ごせましたので、冬の暖房にもますます期待しています。
既設冷温水配管を活かせるため省工事・省コスト・工期短縮を実現 → 灯油価格の変動に左右されず光熱費が安定し、削減
設置自由度が高く、熱源ユニットを既設のコンテナに格納できたことで省スペースが可能なうえ防雪対策も実現
ハイドロユニットと共に冷温水配管を屋内に完結できるため凍結対策が不要に
冷暖の同時要求のないインテリアスペースに適している
スペースごとにすばやく空調でき、さらに入院個室ではワイヤードリモコンにより個人の体感に合わせた最適な温度に調節することが可能